Q.メタボリックシンドロームって?
A.日本人の3大死因は、がん・脳卒中・心臓病です。
その内、心臓病と脳卒中を合わせた循環器病を引き起こす原因は、「動脈硬化」です。
「動脈硬化」を引き起こす危険因子としては、コレステロールが知られていますが、最近の研究で肥満(特に内臓のまわりに脂肪が蓄積した内臓肥満)が様々な生活習慣病を引き起こし、「動脈硬化」の要因であることがわかってきました。
内臓に脂肪が蓄積し、糖尿病・高血圧・高脂血症などの生活習慣病を引き起こしやすい状態が、「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」です。
これらの病気はお互いが密接に関係して発生しています。
数多く合併するほど「動脈硬化」を進行させ、心筋梗塞などの心疾患、脳梗塞などの脳血管疾患を起こしやすくなります。
ご自身が、「メタボリックシンドローム」なのか、その予備軍なのかを早期に把握することが非常に大切です。
Q.血圧が高いといわれたのですが、放置しておいても大丈夫ですか?
A.「血圧が高い」と言われても、自覚症状もないためになかなか受診されない患者様は実は多くおられます。
液体である血液を体のすみずみに送るためのポンプが心臓であり、送るためのホースが動脈です。
ホースの中でどのくらいの水圧がかかっているかを表したのが、いわゆる「血圧」です。 「血圧が高い」ということは、肥満などにより1回の心拍動で送り出さなければならない血液量が増えてしまっていたり、動脈が硬くなったり詰まり気味になってしまっているということを意味しているのです。
また血液自体がドロドロになってしまうような高脂血症や糖尿病でも高血圧は起こりやすくなります。
高い圧を出さなければならないポンプ(心臓)は当然早く痛んでしまいます。 また心不全の原因になり、高い圧を受けた血管も早く傷みます。
傷んだホース(動脈)に高い圧が加われば、亀裂が入って血が漏れてしまいます。 その亀裂が脳で起これば脳出血(脳卒中)となるのです。
以上のことからも高血圧は放置しておかずに、早めにかかりつけ医の受診を受けられることをお勧めします。
Q.脳神経外科とはどのような診療科ですか?
A.主に脳・脊髄に生じた病気を診断・治療する診療科です。
具体的には頭痛・めまい・しびれ・ふらつきなどの症状で発症する脳腫瘍,脳血管障害(クモ膜下出血,脳内出血,脳梗塞等)および脊椎・脊髄疾患の診療などを行っています。
Q.頭をぶつけた時、どんな症状が現れたら病院に行くべきですか?
A.頭をぶつけたとき心配なことは脳組織に傷が付くか、頭蓋骨と脳の間に血が溜まることが挙げられます。
いずれの場合も頭部にかなりの衝撃が加わった時に生じ、ほとんどの場合、意識消失を伴います。
意識消失を伴う場合は、専門病院を受診することをお勧めします。
また、意識障害を伴わない場合、様子を見てかまいませんが、以下の症状に注意して下さい。
1:頭痛がどんどんひどくなる。(子供では機嫌が悪くなる。)
2:嘔吐が止まらない。(吐く物が無くなっても吐いてしまう。)
3:どちらかの手足を動かさない,又は痺れが強くなる。
4:放っておくと寝てしまい起こしても起きない。
5:けいれんを起こす。
などで、この様な症状が出現したら救急車で専門病院を直ちに受診しましょう。
Q.認知症を防ぐためにできることはありますか?
A.脳血管性認知症のみならずアルツハイマー型でも、高血圧や糖尿病を良い状態に管理しておくことが発症の予防や、進行の抑制に重要なことがわかってきています。また、1週間に2~3回、20分程度の運動も予防に大事だということが明らかになってきています。 バランスの良い食事や、社会的交流を保つこと、趣味を楽しむことも有用です。日常、訓練のように頭を鍛えることは無益ですが、楽しみの範囲で意識的に頭を使うこともよいでしょう。
Q.認知症とアルツハイマーの違いは
A.認知症というのは、一つの病気ではなく、幾つかの病気の総称です。
認知症をおこす病気で、現在、日本においても最も多いのは、アルツハイマー型認知症であるとされています。
その他に脳血管性、レビー小体型、前頭側頭葉型(FTD)などの認知症が知られています。
Q.禁煙外来って何ですか?
A.医師による計画的なプログラムに沿ってニコチン依存症を克服し、タバコを吸わないライフスタイルを確立するための専門外来です。
Q.禁煙するメリットは?
A.心肺機能などが改善されるとともに、肺がんなどの病気になるリスクが減少します。
また、身近にいる人に対して副流煙の害から守ることができます。さらに家の壁が汚れなくなったり、肌が若返ったり、歯が綺麗になる、これまでタバコに費やしていたお金を有効に使えるなどのメリットが挙げられます。